月別の季語

月別に、季語と時候の挨拶の文例を紹介します。

12月

12月の手紙の季語、時候の挨拶です。12月に手紙を書く場合は以下の文例を参考にしてください。時候の挨拶のはお歳暮の礼状、特に、ビジネス関係の方へのお礼状では特に重要です。

■12月(師走)に書く手紙の季語 基本編■

寒冷の候
歳晩の候
師走の候
大雪の候
月迫の候
初冬のみぎり
向寒のみぎり
厳寒のみぎり
明冷のみぎり
歳末のみぎり


■12月(師走)に書く手紙の季語 応用編■
〜季節の言葉を使った時候の挨拶の例文〜

師走の風邪が身にしむころ
年の瀬もいよいよ押し迫り
冬将軍の到来
雪の便りも届くころとなりましたが
歳末ご多端の折
街にジングルベルが鳴り響くころ
師走の声に心あわただしいこのごろ、
今年も押し迫り、あますところ十日ほど
北風の中に凛とさく寒椿の紅が目にしみます。
今朝、初氷が張っているのを見つけました。寒いはずですね。
12月は春待月というんですって。それでもこの寒さ、身にしみます。
花屋さんの店先をポインセチアが華やかに彩りはじめました。


■コラム■
 12月の一大イベントといえば、クリスマスと並んでお歳暮があります。歳暮というのは「歳の暮れ」の意味です。昔から、この時期には一年のお付き合いに感謝ッして贈り物をする慣わしがあり、それが転じて年末の贈答のことを指すようになりました。

 ビジネス文書として礼状を出す場合で、宛名が複数になる場合は注意しましょう。複数の名前を並べる場合は、役職の高い人を右にします。役職が同等のときは年齢淳か直接お世話になっている人を先にします。敬称は一人ひとりにつけます。会社関係で「○○課長」というように役職を付ける場合は「○○課長様」とするのはNG。「様」は不要です。まとめる場合の書き方は「○○会社○○部御一同様」「○○会社○○部御中」のように記載します。

11月

11月の手紙の季語、時候の挨拶です。11月に手紙を書く場合は以下の文例を参考にしてください。時候の挨拶はビジネス文書では特に重要です。
■11月(霜月)に書く手紙の季語 基本編■

晩秋の候
暮秋の候
向寒の候
孟冬の候
深秋の候
秋冷のみぎり
季秋のみぎり
落葉のみぎり
立冬のみぎり
初冬のみぎり
初霜のみぎり


■11月(霜月)に書く手紙の季語 応用編■
〜季節の言葉を使った時候の挨拶の例文〜

菊薫る季節となりましたが
小春日和の穏やかな毎日
木枯らしの季節
このところめっきり日が短くなってまいりました
日増しに寒さが募ってまいりましたが
北のほうではそろそろ雪の便りが聞かれるころとなりました。
穏やかな小春日和に心安らぐ今日このごろ、
七五三姿のかわいい子どもたちを通りでみかけました。
木枯らしの歌が町を元気よく吹き抜ける季節となりました。
金色のいちょうの葉が街に散りしき、まるで魔法のじゅうたんのよう。
庭のぐみの木が愛らしい赤い実を風に揺らしています。
十一月は雪待月と呼ばれるそう。遠い山のいただきに初雪が降りました。


■コラム■
 11月には七五三のお祝いをする家庭も多いかと思います。七五三、入園、入学祝い、卒業・就職祝いなどは内輪でするものですから、お返しは不要です。心のこもったお礼状をおくりたいものですね。七五三のお礼状の場合、どんどん成長する子どもの様子を書き加えましょう。子どもの写真があるとなかなか会えない遠方の祖父母、親戚にはとても喜ばれます。両親から七五三のお祝いを頂いた場合、お祝いの席に両親を招待することも大切です。

10月

10月の手紙の季語、時候の挨拶です。10月に手紙を書く場合は以下の文例を参考にしてください。

■10月(神無月)に書く手紙の季語 基本編■

錦秋の候
秋冷の候
清秋の候
紅葉の候
爽涼の候
秋涼のみぎり
秋晴のみぎり
秋雨のみぎり
仲秋のみぎり
中秋のみぎり
菊花のみぎり

■10月(神無月)に書く手紙の季語 応用編■
〜季節の言葉を使った時候の挨拶の例文〜

秋晴れのすがすがしい毎日
さわやかな季節となりましたが
各地の紅葉便りが届くころ
天高くもの皆肥ゆる季節
散歩道で燃えるような彼岸花を見つけました。
木々の梢が日ごとに色づいてまいりましたが
菊の花香る今日このごろ、
日増しに色づく柿の実が夕日を浴びて輝いています。
紅葉狩りに行きました。あの色鮮やかな山々、見せたかったわ。
秋晴れの空がどこまでも高く澄みわたっています。
つやつや光る栗の実がおいしい季節になりました。


■コラム■
 贈答に対するお礼状はすぐに出すべきものですが、病気や負傷、火災、風水害などへのお見舞いに対する礼状は、すぐに出さなくてもかまいません。病気や怪我は十分に回復して心身に余裕ができたり、退院したあとで、災害の場合は今後の目処がたち、一段落してから礼状を書けばよいです。

 病気や怪我の場合、お礼状は代筆でもかまいません。妻が代筆する場合、名前の左下に小さく「内」と付けます。(太郎さんが病気をした本人の場合、"○○太郎"となります。)親しい相手には妻の立場から夫の病状を伝えてもかまいません。代筆のときは本人になり代わり、心を込めて感謝の気持ちを表します。

9月

9月の手紙の季語、時候の挨拶です。9月に手紙を書く場合は以下の文例を参考にしてください。

■9月(長月)に書く手紙の季語 基本編■

秋分の候
初秋の候
新涼の候
清涼の候
早秋のみぎり
新秋のみぎり
爽秋のみぎり
重陽のみぎり

■9月(長月)に書く手紙の季語 応用編■
〜季節の言葉を使った時候の挨拶の例文〜

台風一過の秋晴れが目にしみて
すっかり秋めいて
朝夕ようやくしのぎやすくなり
秋の長雨が続き
すがすがしい秋日和が続き
さわやかな秋空が広がって
河原で光るすすきの美しいこと−秋ですね。
庭のコスモスが金色の日ざしに揺れています。
萩やなでしこ・・・、秋の七草を見かける季節となりました。
ぶどう狩りに行きました。紫の実の美しさは見とれるほどです。
9月は別名色どり月とか。秋の花がいっせいに咲きましたね。
満月を見上げていると、かぐや姫になったような気がしませんか。


■コラム■
 9月には敬老の日があります。還暦など、長寿のお祝いの贈り物をしたり、そのお礼状を出すことも多い月ですね。

 長寿のお祝いをする場合、長生きを祝い、より一層の健康を願う内容がいいですね。「枯れる」「衰える」等のマイナスイメージがある言葉は使わないようにしましょう。
 お祝いに対するお礼状で近況報告をする場合も、暗い内容にならないように注意が必要です。愚痴もNGです。

 長寿祝いの呼び方として、60歳は還暦、70歳は古稀、77歳は喜寿、80歳は傘寿、88歳は米寿、90歳は卒寿、99歳は白寿といいます。

8月

8月の手紙の季語、時候の挨拶です。暑中見舞い、残暑見舞いの手紙や葉書には季節に合った時候の挨拶が必須です。

■8月(葉月)に書く手紙の季語 基本編■

残暑の候
立秋の候
秋暑の候
向秋の候
晩夏の候
盛夏のみぎり
初秋のみぎり
立秋のみぎり
新涼のみぎり
残炎のみぎり


■8月(葉月)に書く手紙の季語 応用編■
〜季節の言葉を使った時候の挨拶の例文〜

立秋とは名のみの暑さで
朝夕はいくぶんしのぎやすくなり
虫の音が秋近しを感じさせるころとなり
暑さも峠を越したようで
花火大会があちこちで開かれ
吹く風も秋の訪れを告げて
8月は秋風月というそうですが、まだまだ暑いですね。
昨日の夜は家族で花火大会を楽しみました。
庭のひまわりと背比べをしました。残念ながら私の負けです。
今を盛りと大合唱するセミの歌が聴こえます。
今日、とても涼しげな色合いの風鈴を見つけました。
立秋を過ぎたのに、いまだ厳しい暑さが続いております。


■コラム■
 暑中見舞いは、梅雨明けの七月中旬ごろから立秋(八月八日ごろ)までに出します。立秋以降は残暑見舞いとなります。現代の「暑中」「残暑」の感覚より少し早めになりますので注意しましょう。

 暑中見舞い、残暑見舞いには、自身の近況報告や相手の健康を気遣う言葉をすっきりとまとめて書きます。書き手が女性の場合は、型どおりの挨拶だけでなく、やさしさや真心を上手に伝える文章にしたいですね。季節の押し花や四季折々の風物の絵を添えるのも素敵ですね。
 

7月

7月の手紙の季語、時候のあいさつです。7月に手紙を書くときは以下の慣用句を使いましょう。

■7月(文月)に書く手紙の季語 基本編■
仲夏の候
酷暑の候
成夏の候
炎暑の候
猛暑のみぎり
向暑のみぎり
大暑のみぎり
厳暑のみぎり


■7月(文月)に書く手紙の季語 応用編■
〜季節の言葉を使った時候の挨拶の例文〜

梅雨があけたとたん待っていたようなこの暑さ
暑気日ごとに加わり
日々暑さの厳しい折から
今日はまた蒸し風呂のような暑さ
連日の暑さに庭の草木もぐったり
いっせいに鳴きはじめたセミの声が本格的な夏を告げています。
もうすぐ七夕。今年、彦星と織姫は出会えるでしょうか。
今夜は天の川に手が届くよう。とてもロマンチックな気分です。
梅雨明けとともに、厳しい暑さがやってきました。
子どもたちにせがまれて初物のすいかに包丁を入れました。
青空にむくむく湧く入道雲。いよいよ夏到来です。


■コラム■
 7月にはお中元があります。「中元」はもともと7月15日のことです。そこから、この時期に日ごろお世話になっている人に贈る「贈り物」を中元と呼ぶようになりました。

 お中元を受け取ったら、できるだけはやく、遅くとも3日以内に礼状を出したいものです。目上の方にお礼状を出す場合、形式を踏まえて、冒頭には時候の挨拶を書き、安否を尋ねる挨拶をシンプルにまとめます。文末は、自愛を祈る言葉や感謝のことばなどで締めくくります。お礼の気持ちを際立たせるために、お礼以外の内容をあれこれ付け加えないようにしましょう。また、書き方のコツとして、先方がこちらの好みを知っていて、好物を贈ってくれた場合、そのことにたいする感謝の気持ちを表現すると良いです。そうでない場合でも、頂いた品の名前を挙げて、ひと言感謝を付け加えると喜ばれます。

6月

6月の手紙の季語、時候のあいさつです。6月に手紙を書くときは以下の慣用句を使いましょう。

■6月(水無月)に書く手紙の季語 基本編■
深緑の候
入梅の候
梅雨の候
初夏の候
向暑のみぎり
夏秋のみぎり
麦秋のみぎり


■6月(水無月)に書く手紙の季語 応用編■〜季節の言葉を使った時候の挨拶の例文〜

さわやかな初夏の季節
梅雨の季節
毎日うっとうしい雨ばかりの折から
朝ぎりの濃い季節
連日の雨に木々の緑もようやく深く
雨のしづくを受けてアジサイがますます色鮮やかです。
梅の実の青さが目にさわやかな今日このごろ
梅雨空のうっとおしい季節ですが、お変わりありませんか。
今日、道ばたで可憐なつゆ草の花を見つけました。
みごとな若鮎が店先に並ぶころとなりました。
梅雨の晴れ間の日ざしがまばゆく美しい季節、

■コラム■
手紙を書く際は、文頭に手紙の季語(時候の挨拶)をまず書いてみましょう。手紙がぐっとひきしまります。「の候」「のみぎり」という漢語調の季語を使うとより形式的、事務的になります。女性がプライベートな手紙を書く場合は、口語調の季語を使うと親しみがあって良いです。もちろん、ここに挙げた文例以外のものを使ってもかまいません。6月であれば、「初夏」「梅雨」のように、6月を表す季語を使って自分なりの表現で時候の挨拶を考えてみるのも素敵ですね。

5月

5月の手紙季語、時候の挨拶です。5月に手紙を書くときは以下の慣用句を使いましょう。

■5月(皐月)に書く手紙季語 基本編■

新緑の候
青葉の候
若葉の候
晩春の候
立夏の候
惜春のみぎり
薫風のみぎり
藤花のみぎり
初夏のみぎり
向暑のみぎり

■5月(皐月)に書く手紙季語 応用編■
〜季節の言葉を使った時候の挨拶の例文〜

新緑の色増す季節
新緑の野山に萌える今日この頃
風薫るこのごろ
風薫る五月の空に鯉のぼりが
緑濃く
大空にこいのぼりの躍るころ
吹く風も夏めいて
青田を渡る風
新茶の香り
牡丹の花が咲き誇り
初夏の風もさわやかな頃となり
深緑の色増す頃
満開の桜もいつしか葉桜となり、かざす手のひらも青くそまります。
青葉若葉が目にしみる、すがすがしい季節です。
藤棚を薄紫の花房がみごとに彩る季節となりました。
さわやかな風が夏の匂いをふくんでいるような気がします。
五月晴れの空に心はずむ今日このごろ
庭のつつじが今年もいろとりどりの花をつけました。
川べりを散歩したら、一面のれんげの花に迷子になりそうになりました。


■コラム■
 手紙季語は、ちょっと読みにくい漢字もあります。5月でいえば、「薫風」は「くんぷう」、「惜春」は「せきしゅん」と読みます。

 手紙季語は、日本特有の手紙文の表現法です。挨拶状やお礼状には、文章の冒頭に手紙季語を入れてください。丁寧な印象を与える文章になります。「季語」という言葉からも分かるように、季節を表す言葉です。1月から12月まで、それぞれの月によって使える季語が決まっています。
 また、手紙季語には、漢語調と口語調があります。漢語調とは、「○○の候」「○○のみぎり」といった慣用句です。口語調とは、1つの文章であったり文章の一部に挿入されたりします。
口語調に比べ、漢語調はより丁寧な印象です。ただ、少し改まりすぎる感もありますので、女性の場合は、手紙季語に口語調を使うことが多いようです。

4月

4月に手紙を書くときは、以下の季語を使ってください。定番の季語(時候の挨拶)と、季語を使った文章の例を挙げています。


■4月に使う手紙季語の基本編■

陽春の候
仲春の候
春暖の候
春風駘蕩の候
春日のみぎり
春和のみぎり
春陽のみぎり
桜花のみぎり


■4月に使う手紙季語の応用編■
〜季節の言葉を使った時候の挨拶の例文〜

春たけなわ
花曇りの昨今
花便りも伝わる今日このごろ
うららかな好季節を迎え
春光うららかな
葉桜の季節となり
春も半ばを過ぎ
惜春の思いは深く
桜花爛漫
春の愁いにとらわれ
春も深くなり
若草萌える季節
かげろうもえる季節
若草の萌え出す季節となりました。
桜の花の美しさが深く胸にしみる季節となりました。
花冷えという言葉、とても美しい響きだと思いませんか。
今日、この春初めてのモンシロチョウに会いました。
春爛漫−ただそれだけで心ときめいてしまいます。
今日、道ばたでタンポポの笑顔に出会いました。


■コラム■

手紙季語を添える・・それだけで、手紙がぐっと引き締まり、”きちんと”感がでます。「陽春の候」「仲春の候」などというと少し改まりすぎた印象を持たれるでしょうか。手紙季語・・時候の挨拶(あいさつ)というのはそういうものです。ビジネス文書であれば、このようなきちんとした言葉を使うといいでしょう。親戚など親しい間柄の方に手紙を出す場合や、差出人が女性の場合は、もう少し身近な言葉を使って手紙季語を書いてみるのも良いです。お中元やお歳暮、お祝いごとのお礼状を書くときにぜひ使ってみてください。

3月

手紙に書く季語は、月によって書く言葉が決まっています。3月の季語(時候の挨拶)の定型版です。

◎3月に使う手紙季語の基本編◎

早春の候  
軽暖の候
春暖の候
春分のみぎり
麗日のみぎり
春色のみぎり


◎3月に使う手紙季語の応用編◎
〜季節の言葉を使った時候の挨拶の例文〜

風はまだ寒く 
日増しに暖かさを増し 
寒さも緩み
春寒しだいに緩み 
春色とみに濃く
つぼみも膨らむころ 
桃の蕾もふくらみ  
急に春めいて
木々の緑日ごとに色めく季節
日毎にのどかになり
菜の花は今が盛り
暑さ寒さも彼岸までと申しますが、
真っ白なこぶしの花が飛び立とうとする鳥のよう
桃の花香るこの季節、少女のころを懐かしく思い出します。
今日、通りかかった花屋さんに春の色と香りがあふれていました。
ひと雨ごとに春を呼ぶと思えば、雨降りの日も心楽しく、
ゆうべはふきのとうのてんぷらが食卓にのぼりました。


◎コラム◎
 春を待ちわびる言葉は「3月」の時候の挨拶にふさわしいですね。

 季語は、「時候」「天文」「地理」「人事」「行事」「忌日」「動物」「植物」の9ジャンルに分類されます。
 「時候」は、季節・月の名称など、「天文」は気象に関すること、「地理」は山・川・海・陸地などに関すること、「人事」は生活に関すること、「行事」は年中行事、「忌日」は有名な人の忌日、「動物」は動物一般(食物に含まれるものを除く)、「植物」は植物一般(食物に含まれるものを除く)、「食物」は食べ物一般 を指します。

2月

季語は月別に使う言葉が決まっています。定型の2月に使う季語を紹介します。

◎2月に使う手紙季語の基本編◎

立春の候
早春の候
春寒の候
厳寒の候
余寒のみぎり
残寒のみぎり
晩冬のみぎり

◎2月に使う手紙季語の応用編◎
〜季節の言葉を使った時候の挨拶の例文〜

立春とは名のみの寒さ
冬の名残りがなかなか去らず
春とは名ばかりでまだ真冬のように寒く
暦の上に春は立ちながら
立春とはいっても、まだまだ寒い日が続きます。
庭の梅がほころび、私のほおもうれしさにほころんできます。
うぐいすの初音を首を長くして待つ今日このごろ、
春の予感が街のそこかしこで芽吹いています。
今日、何を見つけたと思います?ふきのとうが芽を出していたんです。
豆まきも過ぎたというのに、寒さはいまだ厳しく、
三寒四暖と申しますが
いくらか寒さもゆるみ
梅のつぼみもそろそろ膨らみ

◎コラム◎
季語は、それぞれの季節を表す言葉です。
その言葉は、「時候」「天文」「地理」「人事」「行事」「忌日」「動物」「植物」の9ジャンルに分類されます。
例えば、「鶯(うぐいす)」「燕(つばめ)」といった鳥や「鰊(にしん)」「目刺(めざし)」といった魚や「卒業式」なんていう行事を季語として使ってもいいのです。
また各月の言葉に「〜の候」「〜のみぎり」とつけることで、時候の挨拶として使用できます。上記の基本編の季語でいうと、「立春のみぎり」や「晩冬の候」という表現をしてもいいのです。

1月

季語は月別に使う言葉が決まっています。堅苦しく考える必要は有りませんが、大原則の書き方を知らないと手紙を書くときにも季語を使いにくいものです。まずは、定型の季語を押さえましょう。

◎1月に使う手紙季語の基本編◎

謹賀新年
初春の候
新春の候
季冬のみぎり
厳寒のみぎり

◎1月に使う手紙季語の応用編◎
〜季節の言葉を使った時候の挨拶の例文〜

謹んで新年のお喜びを申し上げます
○年ぶりの寒さと伝えられておりますが
新春とは名ばかりの厳しい寒さが続いております。
今朝、庭の土を持ち上げる霜柱の力強さに目を見張りました。
本格的な冬将軍がやってきました。
寒の入りというだけあって、いよいよ寒さも本番ですね。
寒中には珍しく、うららかな日が続いております
松の内の気分も抜けようやく平静に戻った今日このごろ

◎コラム◎

手紙季語の1月編です。1月にはお正月があります!お正月といえば年賀状。最近はインターネットの普及で年賀状を書く人は減っているようです。でも、やはり葉書で新年の挨拶をしたい、という方は大勢いるのではないでしょうか。漢語調の季語は年賀状の冒頭にも使われます。(「初春」「新春」「謹賀新年」などなど)また、うっかり年賀状を出し忘れた・・という方への新年のご挨拶には、寒中お見舞いで口語調の季語を使われる方も多いようですね。1月は年賀状、挨拶状など手紙、葉書を使って挨拶をする機会が一年で最も多い月です。年が変わり気分も新しくなる1月に手紙季語を使って新年のご挨拶をしてみて下さい。何気ないことですが、インターネットが普及した現代だからこそ、返って手紙や葉書が新鮮で交友関係も深まることと思います。


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