5月
5月の手紙の季語、時候の挨拶です。5月に手紙を書くときは以下の慣用句を使いましょう。
■5月(皐月)に書く手紙の季語 基本編■
新緑の候
青葉の候
若葉の候
晩春の候
立夏の候
惜春のみぎり
薫風のみぎり
藤花のみぎり
初夏のみぎり
向暑のみぎり
■5月(皐月)に書く手紙の季語 応用編■
〜季節の言葉を使った時候の挨拶の例文〜
新緑の色増す季節
新緑の野山に萌える今日この頃
風薫るこのごろ
風薫る五月の空に鯉のぼりが
緑濃く
大空にこいのぼりの躍るころ
吹く風も夏めいて
青田を渡る風
新茶の香り
牡丹の花が咲き誇り
初夏の風もさわやかな頃となり
深緑の色増す頃
満開の桜もいつしか葉桜となり、かざす手のひらも青くそまります。
青葉若葉が目にしみる、すがすがしい季節です。
藤棚を薄紫の花房がみごとに彩る季節となりました。
さわやかな風が夏の匂いをふくんでいるような気がします。
五月晴れの空に心はずむ今日このごろ
庭のつつじが今年もいろとりどりの花をつけました。
川べりを散歩したら、一面のれんげの花に迷子になりそうになりました。
■コラム■
手紙の季語は、ちょっと読みにくい漢字もあります。5月でいえば、「薫風」は「くんぷう」、「惜春」は「せきしゅん」と読みます。
手紙の季語は、日本特有の手紙文の表現法です。挨拶状やお礼状には、文章の冒頭に手紙の季語を入れてください。丁寧な印象を与える文章になります。「季語」という言葉からも分かるように、季節を表す言葉です。1月から12月まで、それぞれの月によって使える季語が決まっています。
また、手紙の季語には、漢語調と口語調があります。漢語調とは、「○○の候」「○○のみぎり」といった慣用句です。口語調とは、1つの文章であったり文章の一部に挿入されたりします。
口語調に比べ、漢語調はより丁寧な印象です。ただ、少し改まりすぎる感もありますので、女性の場合は、手紙の季語に口語調を使うことが多いようです。