2007年11月16日
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6月の手紙の季語、時候のあいさつです。6月に手紙を書くときは以下の慣用句を使いましょう。
■6月(水無月)に書く手紙の季語 基本編■
深緑の候
入梅の候
梅雨の候
初夏の候
向暑のみぎり
夏秋のみぎり
麦秋のみぎり
■6月(水無月)に書く手紙の季語 応用編■〜季節の言葉を使った時候の挨拶の例文〜
さわやかな初夏の季節
梅雨の季節
毎日うっとうしい雨ばかりの折から
朝ぎりの濃い季節
連日の雨に木々の緑もようやく深く
雨のしづくを受けてアジサイがますます色鮮やかです。
梅の実の青さが目にさわやかな今日このごろ
梅雨空のうっとおしい季節ですが、お変わりありませんか。
今日、道ばたで可憐なつゆ草の花を見つけました。
みごとな若鮎が店先に並ぶころとなりました。
梅雨の晴れ間の日ざしがまばゆく美しい季節、
■コラム■
手紙を書く際は、文頭に手紙の季語(時候の挨拶)をまず書いてみましょう。手紙がぐっとひきしまります。「の候」「のみぎり」という漢語調の季語を使うとより形式的、事務的になります。女性がプライベートな手紙を書く場合は、口語調の季語を使うと親しみがあって良いです。もちろん、ここに挙げた文例以外のものを使ってもかまいません。6月であれば、「初夏」「梅雨」のように、6月を表す季語を使って自分なりの表現で時候の挨拶を考えてみるのも素敵ですね。
5月
5月の手紙の季語、時候の挨拶です。5月に手紙を書くときは以下の慣用句を使いましょう。
■5月(皐月)に書く手紙の季語 基本編■
新緑の候
青葉の候
若葉の候
晩春の候
立夏の候
惜春のみぎり
薫風のみぎり
藤花のみぎり
初夏のみぎり
向暑のみぎり
■5月(皐月)に書く手紙の季語 応用編■
〜季節の言葉を使った時候の挨拶の例文〜
新緑の色増す季節
新緑の野山に萌える今日この頃
風薫るこのごろ
風薫る五月の空に鯉のぼりが
緑濃く
大空にこいのぼりの躍るころ
吹く風も夏めいて
青田を渡る風
新茶の香り
牡丹の花が咲き誇り
初夏の風もさわやかな頃となり
深緑の色増す頃
満開の桜もいつしか葉桜となり、かざす手のひらも青くそまります。
青葉若葉が目にしみる、すがすがしい季節です。
藤棚を薄紫の花房がみごとに彩る季節となりました。
さわやかな風が夏の匂いをふくんでいるような気がします。
五月晴れの空に心はずむ今日このごろ
庭のつつじが今年もいろとりどりの花をつけました。
川べりを散歩したら、一面のれんげの花に迷子になりそうになりました。
■コラム■
手紙の季語は、ちょっと読みにくい漢字もあります。5月でいえば、「薫風」は「くんぷう」、「惜春」は「せきしゅん」と読みます。
手紙の季語は、日本特有の手紙文の表現法です。挨拶状やお礼状には、文章の冒頭に手紙の季語を入れてください。丁寧な印象を与える文章になります。「季語」という言葉からも分かるように、季節を表す言葉です。1月から12月まで、それぞれの月によって使える季語が決まっています。
また、手紙の季語には、漢語調と口語調があります。漢語調とは、「○○の候」「○○のみぎり」といった慣用句です。口語調とは、1つの文章であったり文章の一部に挿入されたりします。
口語調に比べ、漢語調はより丁寧な印象です。ただ、少し改まりすぎる感もありますので、女性の場合は、手紙の季語に口語調を使うことが多いようです。
4月
4月に手紙を書くときは、以下の季語を使ってください。定番の季語(時候の挨拶)と、季語を使った文章の例を挙げています。
■4月に使う手紙の季語の基本編■
陽春の候
仲春の候
春暖の候
春風駘蕩の候
春日のみぎり
春和のみぎり
春陽のみぎり
桜花のみぎり
■4月に使う手紙の季語の応用編■
〜季節の言葉を使った時候の挨拶の例文〜
春たけなわ
花曇りの昨今
花便りも伝わる今日このごろ
うららかな好季節を迎え
春光うららかな
葉桜の季節となり
春も半ばを過ぎ
惜春の思いは深く
桜花爛漫
春の愁いにとらわれ
春も深くなり
若草萌える季節
かげろうもえる季節
若草の萌え出す季節となりました。
桜の花の美しさが深く胸にしみる季節となりました。
花冷えという言葉、とても美しい響きだと思いませんか。
今日、この春初めてのモンシロチョウに会いました。
春爛漫−ただそれだけで心ときめいてしまいます。
今日、道ばたでタンポポの笑顔に出会いました。
■コラム■
手紙に季語を添える・・それだけで、手紙がぐっと引き締まり、”きちんと”感がでます。「陽春の候」「仲春の候」などというと少し改まりすぎた印象を持たれるでしょうか。手紙の季語・・時候の挨拶(あいさつ)というのはそういうものです。ビジネス文書であれば、このようなきちんとした言葉を使うといいでしょう。親戚など親しい間柄の方に手紙を出す場合や、差出人が女性の場合は、もう少し身近な言葉を使って手紙の季語を書いてみるのも良いです。お中元やお歳暮、お祝いごとのお礼状を書くときにぜひ使ってみてください。
3月
手紙に書く季語は、月によって書く言葉が決まっています。3月の季語(時候の挨拶)の定型版です。
◎3月に使う手紙の季語の基本編◎
早春の候
軽暖の候
春暖の候
春分のみぎり
麗日のみぎり
春色のみぎり
◎3月に使う手紙の季語の応用編◎
〜季節の言葉を使った時候の挨拶の例文〜
風はまだ寒く
日増しに暖かさを増し
寒さも緩み
春寒しだいに緩み
春色とみに濃く
つぼみも膨らむころ
桃の蕾もふくらみ
急に春めいて
木々の緑日ごとに色めく季節
日毎にのどかになり
菜の花は今が盛り
暑さ寒さも彼岸までと申しますが、
真っ白なこぶしの花が飛び立とうとする鳥のよう
桃の花香るこの季節、少女のころを懐かしく思い出します。
今日、通りかかった花屋さんに春の色と香りがあふれていました。
ひと雨ごとに春を呼ぶと思えば、雨降りの日も心楽しく、
ゆうべはふきのとうのてんぷらが食卓にのぼりました。
◎コラム◎
春を待ちわびる言葉は「3月」の時候の挨拶にふさわしいですね。
季語は、「時候」「天文」「地理」「人事」「行事」「忌日」「動物」「植物」の9ジャンルに分類されます。
「時候」は、季節・月の名称など、「天文」は気象に関すること、「地理」は山・川・海・陸地などに関すること、「人事」は生活に関すること、「行事」は年中行事、「忌日」は有名な人の忌日、「動物」は動物一般(食物に含まれるものを除く)、「植物」は植物一般(食物に含まれるものを除く)、「食物」は食べ物一般 を指します。